顎関節症は、奥歯が高くなったり低くなったりして関節円板がズレることにより起こってきます。一般的にはカクカクと音が鳴る(クリック音)と、ジャリジャリと音が鳴り痛みを伴う(クレビタス音)の2種類があります。

関節円板は下顎の骨の「関節頭」と、関節を受ける受け皿である「関節窩」の間にあるクッションのようなもので、関節にかかる力が骨に衝華を与えないように和らげる作用があります。また、顎関節特有の動きである「回転運動 ・滑走運動」を円滑にする働きもします。

不正な噛み合わせ(不正咬合)によって過度な力がかかると、咀嚼筋の一つである外側翼突筋に顔が引っ張られ、ズレたり変形すると顎関節症になってしまいます。ものを噛むときには、成人の前歯で10~20kg、臼歯部では50kg以上の力が瞬間的にかかるといわれています。

つまり、何10kgという力が1日に数千回も、歯や骨、顎関節にかかっているのです。ほとんど無意識に噛んでいますが、実は過去の経験や記憶を頼りに咀嚼のリズムやサイクルをコントロールして噛んでいるのです。

噛み合わせが正常ならば大脳の記憶(プログラム)通りに咀嚼できますが、たとえば、やわらかいと思っている白米に小さな石が入っていたとします。石が入っているとは思いもしませんから、当然強い力で噛 んでしまいます。その結果、歯が欠けたり、痛くなったり、顎関節が痛くなります。このことは一次的に不正咬合になったことと同じなのです。